MEMORYS  2005年4月/5月



5月29日(日)  香りがうれしい季節です

   いい天気。むしろ暑いくらい。
   水曜日に、近くの農協から買ってきたバジルの苗を、ようやく植えた。
   はびこっているフキを抜いて、当座煮にした。季節の香り。
   山椒も生えそろった。木の芽味噌を作ろう。

   昨日28日(土)、三角山放送局で「かりんずたいむ」を放送したあと、
   午後いっぱい、同窓会の開催案内等郵送作業。
   夜、かでる2・7で、ろうあ者劇団・舞夢の公演を見る。
   全国ろうあ者大会の参加者など、会場はろうあ者の率が高く、
   異なるコミュニケーション手段の中に身を置く、という点で、外国に居るような、
   不思議な世界だった。
   舞台は、ドラマシアターどもの安念さんが演出。
   役者7人のうち6人はろうあ者で、セリフは手話。
   6人それぞれの声優が舞台袖近くにひかえて、手話にあわせて語る。
   俳優のひとりは健聴者で、手話とせりふ、両方で語る。
   ろうあ者やその家族がおかれている状況をテーマとしているが
   舞台は、人間にとって普遍的なコミュニケーションについての劇として
   見ごたえのあるものになっている。 

   手話は、身ぶり手ぶりに通ずる直接的な身体表現だからなのか、
   非常にダイナミックに、イメージ豊かな表現が可能だ、ということが分かる。
   そして、とても美しい。
   手話を演劇的に見せる試みや、一部に声優だけのシーンを組み込むなど
   安念さんの演出はとても知的。どもさんって(いい意味で)インテリなのだな。

   この1週間はそのほか、
   「うそっぷの会」、さ来年の10周年の向けた活動計画ミーティング。
   ちえりあ学習企画ボランティアによる9月講座講師に関する打合せ。 
   八軒物語9月再演の演出に関する打ち合わせなど、
   いずれも、この先の活動に関する重要な顔合わせや計画の端緒があった。  


5月20日(金) かかとに注射。

   ご無沙汰しました。
   我が家の桜が終わり、お隣のさくらんぼの白い花が満開。みごとです。
   きょうはあたたかい。うれしいな。
     
   波風ありつつも、淡々とすぎた1週間。
   学生たちと農試公園で花見。
   スタジオで劇団の稽古や、学生落語の会。
   別の劇団が1週間、仕込みをして明日、あさって公演。

   札幌ろうあ者劇団・舞夢の稽古を見に、新さっぽろへ出かける。
   手話が美しく、可能性キラキラのろう者俳優、魅力がある。
   28日の全国ろうあ者大会での公演が楽しみ。

   なぜか、右のかかとが痛くて、だんだんひどくなり、
   その影響で腰も痛くなってきたので、目と鼻の先の大野外科に行った。
   かかとにブツリ、注射を1本打ってくれて、たちまちなおった。
   
   三角の容器に入った、小岩井の生乳100%ヨーグルトに、はまっている。
   あまり売ってないし、ちょっと高いけど、なめらかで素直な味、最高!  


5月13日(金) 森の香りのおはなしうた。 

   昨日、きょう、ようやく春の陽光。でも、けっこう寒い。
   桜が満開、ちらほら散り始め、いい風情。
   母が植えた水仙も美しい。
   夕方、手入れしないままへんに伸び放題のバラを、いまごろ剪定。   

   10日 イギリスの吟遊詩人ニック・ヘネシーのストーリーテリングの会。
   中世からうたい継がれたバラッド(物語詩)や、コミカルな民話を
   ときおりスコティッシュ・ハープという小ぶりの楽器を奏でながら、表情豊かに語り、うたう。
   会場は、英語に堪能な方々が多いようで、笑い、うなずきながら聞いている。
   私は、たまに単語が分かるだけなのだけれど、それでもお話の内容は、およそ分かる。
   演技力が実にしっかりしているのだ。
   第二部は、アーサー王伝説から「ガウェインと緑の騎士」。
   中高生の頃、円卓の騎士の話が好きで、翻訳をくり返し読んだ。
   大学へ行ったらこれを勉強したい、と言ったら、高校の英語の先生に
   「あれはME(中世の英語、のことかな)だから、難しいよ」と言われ、簡単にめげたことを思い出した。
   妖精の国の、森や、風や、草の香りがした。


5月9日(月)  今年の中盤戦はじまるよ

   7日夜、円山のライヴハウス「くう」で、真部 裕という札幌出身の若いひとのヴァイオリンを聞いた。
   芸大仲間が集まってバリバリ弾くカルテット。キチンと弾くことにあきたらず、あれこれ、いろいろ遊んで
   コミカルバンドみたいになっている。これもまた、楽し。

   連休終了。むしろ、ほっとする。
   スケジュール表に11月の予定を記入。今から5ヶ月をひとくくりとして、スタート。
   それにしても事故ばかり続く。きょうは航空機。幸い死傷者なし。


5月7日(土)  しあわせな連休。

   雨。昨夜からずいぶん気温が下がっている。でも、静かな、いい雨だ。
   
   4日、我が家のエゾヤマザクラが一分咲きになったので、
   おにぎりと卵焼きのお弁当をつくって、ベランダでお花見をした。
   娘の買物につきあってヨドバシカメラへ。赤いMDウォークマン、いいな、とっても。

   5日 あれこれ手仕事で一日中遊んだ。
   猫が窓から抜け出さないようにチェーンを取り付けた。
   猫のベッドにしているダンボール箱にグリーンの布をはって、インテリアっぽくした。
   何かに付いていた大きな鈴をたくさんロープに縫いつけて、赤い実神社のガラガラにした。
   そして、窓辺のイスをちょっと入れ替え、動かしたら、素敵な居場所ができた。   
   なんだか、とっても楽しかった。

   6日 歯医者。午後、母校同窓会のことでお客さま。
   仕事探しをしていたHさんが、札幌でどうしても就職先が見つからず、
   本州の寮つき工場労働に就くかもしれないという。
   学生たちの就職もたいへんそうだ。
   
   地震、津波、戦争、暴力、虐待、事故、私はすべてまぬがれていて、
   健康で、住むところがあって、会話できる家族が居て、猫も居て、
   読みたい本がたくさんあって、かわいい野生スミレが咲いて、桜も咲いて、
   お隣の梅が咲いて、お向かいのレンギョウが咲いて、
   ちょっと美味しいものがあって、すべてに恵まれている。
   それでもなお、問題が無いわけではない。   

   「雨ニモマケズ」という詩を小学校のとき習って、だいきらいだった。
   宮沢賢治って、すごく複雑で、面白くて、哀切で、美しい、と思う反面、
   私にとって何か分からない「拒否したいもの」が含まれている。
   花巻に行ったとき、あのものすごい包容力のある自然に触れて
   ほんの少し、賢治ワールドの根っこが分かった気がしたのだけれど。     


5月3日(火)  桜、色づいて。

   以前からずっと気になっていた整理ごとに、昨日から手をつけた。
   ひとつ始めると、関連してあれこれ整理することになるので、何々の整理、と
   明確に言えないのだけれど、様々な契約文書や保険などの現状確認などがメイン。
   「焼け石に水」という言葉があるけれど、収入があると、その日のうちに跡形もなく
   お金が消え去る赤字体質を、抜本的に構造改革しなくてはいけない。
   何とかなる。何とかしよう。お天気もいいし、桜のつぼみがあかくなってきたことだし。


5月1日(日)  レッドベリーで映画を見よう

   きょうは静かな雨。
   木の芽がぐんぐんふくらんで、庭の小さな野生すみれが咲いて、世の中、まぎれもない春です。

   この1週間をさかのぼると
   4月30日(土) 3月の八軒物語「亘理渡来記すえ語り」公演を収録したビデオが完成し、
   各方面関係者が集まって、ほろ酔い鑑賞会。
   製作してくださったのは、昨年度、ちえりあで開講された
   さっぽろ市民カレッジ「まちづくり番組制作セミナー」OBのみなさん。
   なんと本格的なカメラを3台も使って、全編を撮影、編集したもの。
   さらに、キャスト、スタッフが見せる一瞬の表情をとらえた、2分の映像がすごい。
   uhb報道特集7分とあわせると、実に周到な記録映像が揃った。ありがとうございます。

   レッドベリーで映像を見る、というひとつの形が見えてきた。これは、イケる。

   4月29日(金) スタジオ前庭の、エボタを植え込んだ植栽樽用に、キャスター台をつくる。
   といっても、既製のすのこに、100円ショップの既製キャスター台を取り付けただけ。
   これで、あの重い樽を、催物に応じてどこへでも移動できる。  

   夕方から、駅裏8号倉庫運営委員の第1回情報交歓会。大通23丁目の「そう庵」にて。
   久しぶり(15〜6年ぶり?)のMさん、ゲストのSさん、みんなで揃って会える時間が
   身に染み入るようにいとおしい。

   4月28日(木) 2階ベランダのイス、テーブルをきれいにした。
   昨秋、台風で飛ばされたのをきっかけに、テーブルの足を20センチほど切ってもらい、ちょうど良い、
   くつろげる高さになった。今年こそ、ここで本を読んだり、ビールを飲んだり、いい時間を過ごすのだ。

   4月27日(水) 歯医者。あと2回くらいで、一応終了する。
   これで、しっかりとかみしめることのできる生活がもどってくる、と思うのだが、
   試しに煮干をかじってみると、数年使っていなかった右の咀嚼力があきらかに弱い。
   習慣というのはおそろしいものだ。

   5月第1週は、連休で講義がふたつとも休みだ。ふっと息をつく。この先のプランを固めよう。


4月23日(土) 春の雨はやさし〜い、はずなのに
    
    吹雪です。しかもあられみたいなカリカリの雪。
    小椋佳の歌に「春の雨はやさしいはずなのに」っていうのがあったね。
   
    このところ暖かかったので、雪囲いの取り外しや剪定が急務となって
    人探し、交渉、作業立会い、近隣との折衝などにけっこうな時間を費やす。
    昨日はボイラーの水漏れで床が水浸しになり、修理で1日、バタバタする。
    これらは一応、家事なのだな。いや、生活の場を運営するための業務、と考えよう。  
    その合間に、各種打ち合わせや歯医者、その他諸々に出かけ、
    メールで緊急のやり取りを要する案件が、指折り数えて8件。
    地域の芝居づくりや、障がい者との活動や、母校同窓会の仕事やら、
    知人から相談を受けたコーディネートやら、コミュニティFMの番組やら
    どれもこれもボランティア活動で、肝心の生業にとりかかれない。
    いや、これもトータルで、生業を成り立たせるための要素と考えよう。
    
    16〜17日  スタジオで久しぶりに演劇公演。
    とても機能的な舞台装置、というか、袖幕と背景幕を手軽に設置するシステムに
    感心していたら、劇団さっぽろが移動公演用に開発したものだという。さすがだ。
    
    21日  楠美津香のひとりシェイクスピア・超訳「ロミオとジュリエット」を見る。
    いやはや、びっくり。よく考えられている。いまどきのふつうの高校生みたいなロミオと、
    女子中学生みたいなジュリエットの、実に分かりやすいはなしになっている。
    昼の日中に、立ち見客の喧騒の中で上演されたエリザベス朝のシェイクスピアは
    かくもありなん、という、パワフルなひとり舞台。言葉が生きている。
    
    この芝居はコンカリーニョ再建のための連続イベント「SHOOT THE WORKS」の一環。
    コンサート、ダンス、演劇など、遠来のアーティスト、集団をむかえて熱い舞台が続く。
    ことにパトスの会場は心地良い興奮に満たされ、コンカリのスタッフ、メンバーは
    その波動に洗われたように、すっきりした顔をしていた。
    いいものに触れると、人はこんな風になれるんだな、と感じて、うれしかった。
    それで支援Tシャツだの、募金式カフェサービスだの、アーティストグッズだの
    あれこれ購入して楽しませてもらった。1プログラムしか参加できなくて残念だった。

    大ベストセラーの「バカの壁」、気になっていた本で、やっと読めた。
    先日も教室で、「わかる」とはどういうことか、について話したのだけれど
    いくつかの問題が整理され、読んでよかった。学生にも勧めよう。もう読んでるかな。


4月15日(金)  どうにか2年。

    このホームページを立ち上げて、2年経過。ありがとうございます。
    ここを見てスタジオ利用を申し込んでくれる方が増えました。うれしい。
    もっと色々、楽しいページをつくりたいけれど、今のところこれでやっとですね。
    どうぞ気長に、時々見にいらしてくださいね。これからも、どうぞよろしく〜!   


4月13日(水)  受講希望者が教室からあふれてしまった。

   今週から大学の講義が始まった。
   11日(月)札幌大学で「文化環境論」。初めての出講なので緊張する。
   早々と出かけ、教室を下見。どんな学生が、何人くらい来てくれるのか、期待と不安。
   結果は、3年生6名、4年生1名、男子学生ばかり。みな、真面目で熱心である。
   1年間、彼等に向けて精一杯やっていこうと思う。

   12日(火)札幌学院大学「演劇とアートマネジメント」。6年目にして初めての事態。
   指定の教室へ向うと、なにやら廊下が騒がしい。
   OB3名が「なんか、すごい、たくさん居るんですけど」と困惑している。
   定員48名の教室に、60名が集まっている。
   「受講の動機」と「自分にとって最も身近なアートについて」、15分ほどで書いてもらい、
   授業の内容とすすめかたについて説明、解散。
   少し大きい教室に変更して希望者全員が受講できるように、とも考えたが、
   あらかじめシラバスに人数制限について記載してあることでもあり、選考することにした。
   例年、20名前後で推移し、昨年度はぐんと少なく、12名。女子学生はゼロだった。
   さみしいな、どうなることか、と思っていたので、これはうれしかった。
   今年は半数以上が女子で、90%が1年生。さて、どうしようか。
   ワークショップをはじめ、体験型学習のすすめかたを、少し変更しなければならないだろう。
   
   ようやく新学期がスタートし、この先1年の足場が見えてきた。
   気がつけば、すでに1年の4分の1が終了している。
   夏から秋にかけてのプランが具体的に動きはじめた。
   時の流れが、速い。

   でも、「今」をちゃんと味わうことも、大切にしたい。
   雪が消えた庭では、母が早速、庭仕事。元気である。
   札幌大学正門の桜並木もうっすら色づいて、間もなく見事な花を見せてくれるだろう。
   心に残る春になりそうな気がする。


4月7日(木)  身も心も楽になる美味しさ

    遠来の友人と、ミクニサッポロに行ってきた。
    当世超一級の店だから、ちょっとかたくるしい雰囲気を想像したが、全くそんなことはなくて
    心からリラックスして食事を楽しめる、とても素敵なレストランだった。
    いつか、三國さんの故郷・増毛にも小さな店を出すのが夢、とお店の人が話してくれた。   


4月6日(水)  エ〜ンヤコ〜ラ、ヨイショ!  

    あったかくて、陽射しいっぱい。
    雪わり用の小さいツルハシを買って来て、玄関前の氷割りをする。
    パカッ、パカッと面白いように割れる。
    小さく砕いて、乾いた舗道にばらまいておくと、1時間後にはおおむね溶けてなくなっている。
    さあ、春よ来い! きょうはけっこう達成感あったな、うん。


4月5日(火) 春はやっぱり、黄色いフリージア。
     
     1月〜3月の日記をバックナンバーに片付ける。
     最近、日記がひどく長くなって、読む気がしない感じに、なってるなあ。
     タイトルもつけなくちゃ。(これ、意外に難しいのよね)

           表現ワークショップの最終回を欠席したTくんの自宅に
     修了証書や作品を届ける。
     お隣を訪ね、境界のブロック塀づくりについて相談。
     夕方、高砂のドラマシアターども・安念さんを訪ねる。
     第4次の劇場建設は、じっくり時間をかけて取り組むとのこと。
     ろうあ者劇団・舞夢での演出のプロセスを、学院大の受講者で
     見学させてもらうことにした。これは面白そう。        

     4日、区役所へ印鑑証明を取りに行く。演劇財団の理事選出登記のため。
     キャッシングで借りていたお金の返済のため、○十万円預け入れ。
     何のための借金か、というと、補助金、助成金が入金になるまでの立替払い、
     これがいつもたいへんなんだ。

     JR八軒駅のガード下に、集会スペース「生きがいの館」をを手作りして
     幅広い活動をしているNPO「北海道アイディアランド協議会」を訪ねる。
     我が家のささやかな庭木の手入れをお願いしたい、というのが具体的な要件。
     でも実は一度、のぞいてみたかった。
     会長の谷口喜好さんにお会いできた上に、
     なんと思いがけないTさんがお客さんで来ていて、なんだか一気に身近になった感じ。
     帰り道、「フラワリーライフ小林」の新店舗(といっても、移転してもう2年近いかな)を
     見つけて、フリージアを2本購入。いつもすごく素敵なアレンジを作ってくれるお店です。

     3日、娘の部屋の模様がえ。小さい頃の、あれこれ懐かしいものが出てきて
     しみじみしてしまう、晴れた4月の1日。

     1日、歯医者。翌2日、つめものが取れてしまってもう一度、歯医者。
     帰り、久しぶりにヨドバシカメラとか、ビッグカメラ1階のワインコーナーあたりをぶらぶら。
     紀伊國屋の開店が近い。楽しみだな。
     
     3月31日、16年度補助金、助成金の報告、2件終了。
     実家へ、父を訪ねる。3月に風邪をひいてから元気がないという。
     私の前では元気。春から少しずつデイケアに通うという。